水道工事会社｜水コネクト
排水管がつまったら
「ワイヤーブラシ」で解決！

まず排水管がなぜつまってしまうのか、考えられる原因から解説しましょう。

基本的な原因は「排水中の異物」の存在

ご家庭で排水管がつまってしまう原因は、「排水に含まれている異物」にあることが多いです。

私たちは生活する上であまり意識せずに水を流していますが、その生活排水にはさまざまな異物が含まれています。

そうした異物の多くは水に溶けず、排水管のどこかで引っかかってしまい、さらに後続の異物が付着していくことで堆積してしまうのです。それが排水管をつまらせる原因になります。

排水管の場所ごとに異物の正体は異なる

排水管をつまらせる異物とはどのようなものでしょうか。

たとえば、キッチンの排水なら、食材カスや油汚れなどが異物の原因です。洗面所や浴室なら、石鹸カスや毛髪などが原因となって、排水管をつまらせます。

つまりの原因となる異物は場所によって異なります。つまり、対処法も場所ごとの排水管によって違うということになります。

排水管の経年劣化や排水桝にも注意する

生活用水内の異物以外にも「排水管の経年劣化」や「排水桝のつまり」という原因が考えられます。

排水の中に異物が混じらないようにどれほど注意しても、排水管が経年劣化していたり、排水管の先の排水枡がつまっていたりしたら、やはり排水管のつまりという現象となってあらわれます。異物対策だけをしても排水管のつまり予防は万全ではないのです。

経年劣化した排水管を新しいものに交換したり、排水桝のトラブルを解消したりするのは、水トラブルのプロである水道修理業者でなければ対応できません。そのような原因で排水管がつまっている場合は、早めに業者を手配して修理してもらいましょう。

排水管のつまりを解消するためには、つまりの原因に適した道具を使用しましょう。

さまざまなつまりの原因を取り除くことができる道具に、「ワイヤーブラシ」というものがあります。

ワイヤーブラシの種類

ワイヤーブラシにはさまざまな製品がありますが、大別すると「家庭用ワイヤーブラシ」と「業務用ワイヤーブラシ（トーラー）」の2種類になります。

家庭用のワイヤーブラシなら、ホームセンター等に行けば数千円ほどで販売されていますが、業務用のワイヤーブラシは高いものだと30万円ほどもします。

価格が高い分、業務用ワイヤーブラシのほうが高性能ですが、素人の方が使うのはちょっともったいないですし、大型のものが多いので、保管場所にも困るでしょう。

ご家庭でつまり解消に使うのなら、家庭用のワイヤーブラシで十分です。

ワイヤーブラシを選ぶときによくある失敗と失敗しない選び方

ワイヤーブラシを購入する際には、次のようなポイントで選びましょう。

・太さ
・長さ
・耐久性

たとえば「太すぎて排水管に入らない」「短すぎてつまっている箇所まで到達できない」「耐久性が良くなくて排水管の中で折れてしまった」といったことのないように、上記のポイントを踏まえてください。

排水管に入るレベルの太さで、長さも十分で、耐久性にも問題がないものを選んでください。

ワイヤーブラシはどこで買える？

ワイヤーブラシは以下の方法で購入できます。

・100円ショップで購入する
・ホームセンターで購入する
・ネットショップで購入する

おすすめなのは「ホームセンター」で購入することです。

100円ショップで買えるワイヤーブラシは、耐久性に不安があります。また、ネットショップだと現物を手にとって確認できませんので、やはり不安です。

ホームセンターで買うと、100 円ショップほど安くありませんが、耐久性としては問題のないものが多く、太さや長さについても現物で確認できますから、失敗するリスクがありません。

ワイヤーブラシの正しい使い方

ワイヤーブラシは以下の手順で使用します。

1. 壁や床などに新聞紙やボロ布を敷いて養生する
2. 製品の説明を読んでワイヤーブラシを組み立てる
3. ワイヤーブラシを排水管に差し込んで行き止まるまでゆっくり進ませる
4. ワイヤーブラシが進まなくなったら上下に動かしたり回転させたりしながら汚れを剥がす
5. 汚れが取れて貫通したらワイヤーブラシを回収する
6. ゆっくり水を流してつまりが解消されていることを確認する（流れが悪ければ3以降の作業を繰り返す）

台所のシンク下や洗面所の下にある排水管には、ビニールの蛇腹ホースが使用されていることが多いでしょう。これは塩ビ製の排水管と比べると耐久性が低く、ワイヤーブラシの使い方によっては穴を開けてしまうかもしれませんので、注意が必要です。

ワイヤーの正しい保管方法

使い終わったワイヤーブラシは、使い捨てのスポンジやボロ布などに洗剤をつけて洗い、よく乾燥させてください。

できれば、防錆潤滑剤を吹きかけてから片づけると良いでしょう。

緊急時にいつでも使えるように、わかりやすく取り出しやすいところに保管することをおすすめします。

ワイヤーブラシをうまく活用すれば、業者に依頼しなくても、排水管のつまりを治せるでしょう。

メリット

ワイヤーブラシのメリットは、高価なものではないので、最低限の費用でつまりを解消できることです。

ワイヤーブラシの価格は高くても数千円です。しかも一度購入すれば、壊れるまで何度でもつまりを解消できます。

水トラブルの業者を呼ぶのは結構手間がかかりますので、つまっていると思ったらすぐに作業できるという気軽さも無視できないメリットです。

デメリット

ワイヤーブラシのデメリットは、解消できるつまりに限界があることです。

軽度のつまりなら、素人でもワイヤーブラシを使って簡単に解消できますが、重度のつまりだと、ワイヤーブラシでは歯が立たないこともあります。

また、自分でつまり解消をする場合は、周囲の養生から道具の片づけまで、それなりに手間がかかりますから、業者にすべてお任せで修理してもらうのに比べればデメリットと言えます。

ワイヤーブラシを使わずとも、排水管のつまりを解消させる方法はあります。

お湯を流す

1つ目の方法は「お湯を流す」という方法です。

この方法は、とくにキッチンの油汚れによるつまりに対して効果的です。

シンクに50℃ほどのお湯を溜めておき、それを一気に流すことで温度と水圧の両面でつまりを解消する方法です。

ただし、お湯が熱すぎると排水管を傷つけてしまうこともあるので注意してください。

パイプクリーナーを使う

2つ目の方法は「パイプクリーナー（薬剤）を使う」という方法です。

パイプクリーナーの薬剤はタンパク質を分解してくれますから、洗面所や浴室の排水管をつまらせている髪の毛を溶かし、つまりを解消できることがあります。

パイプクリーナーはホームセンターやネットショップで買えますので、ぜひ1本常備しておきましょう。

つまっていない状態でも定期的に使用すればつまり予防になりますので、おすすめです。

ただし、トイレなどで薬剤を使用できない排水管もありますので注意してください。

重曹＋クエン酸を使う

3つ目の方法は「重曹＋クエン酸を使う」という方法です。

重曹とクエン酸を混ぜると反応が起き、大量の泡を発生させます。

そのまましばらく置いておくと、泡がつまりを解消してくれるため、さらにぬるま湯を流せば効果的です。

高圧洗浄機を使う

4つ目の方法は「高圧洗浄機を使う」という方法です。

高圧洗浄機を使えば、排水桝側から排水管の内部を洗浄できます。高い水圧で噴射した水でつまりを粉砕するので、ワイヤーブラシでは利かなかった場合は、試してみる価値があります。

排水管を洗浄する場合は、配管洗浄用のノズルなどのアタッチメントが必要になります。これから高圧洗浄機を買う方は、必要なパーツを一通りそろえておきましょう。

高圧洗浄機があると、外壁を洗浄したり、洗車などにも応用できたりするので、便利です。

業者を手配する

5つ目の方法は「業者を手配する」という方法です。

水トラブルのプロフェッショナルである水道業者に任せれば、面倒なつまり除去の作業を何もしなくても、排水管のつまりを解消して元通りにしてくれるでしょう。

業者は、排水管の状況に合わせて最適な道具を駆使して、排水管のつまりを解消してくれます。

もちろん費用はかかりますが、手間なく確実につまりを解消してもらえるので、手間がかかりそうな重度のつまりがある場合には、業者に任せるのが一番です。

ワイヤーブラシを使っても解消できないつまりには注意が必要

ワイヤーブラシはとても道具ですが、決して万能ではなく、正しく使用していてもつまりを解消できないことがあります。

つまりの原因を放置してしまうと、つまりは次第に重症化していき、最終的には排水管を完全につまらせてしまうでしょう。

そうなるとワイヤーブラシではつまりを解消できなくなります。むしろ使うと状況を悪化させてしまうかもしれません。

重度の排水管つまりは無理にワイヤーブラシで解決しようとせず、専門家である水道修理業者に、プロの腕と道具で直してもらうのが一番です。

排水管のつまりを業者に直してもらうのに必要な費用は、業者にどのような作業をやってもらうかということで金額が変わります。

たとえば軽度のつまりを軽度の作業で解消するだけなら、１万円前後で修理してくれるケースが多いです。

一方で、高圧洗浄機やトーラーなどの専門的な器具を使用する場合には、2万～10万円の費用になることもあります。

つまりが重度の場合は、さまざまな道具や方法を駆使し、時間をかけてつまりを解消していくことになりますが、それだけに費用も高くなりがちです。

費用を節約するには、つまりが軽度のうちに修理を依頼して、軽めの作業でつまりを解消してもらえうのが一番です。

業者に依頼して排水管のつまりを修理してもらうには費用がかかるので、あらかじめ、できる限り排水管がつまるのを予防しておくことをおすすめします。

本記事の前半で述べた通り、排水管がつまる最大の要因は「排水中の異物」です。

排水管がつまるのを予防するためには、いかに異物を排水口に流さないように注意することが必要なのです。

たとえばキッチンなら、油汚れをキッチンペーパーなどで拭き取ってから洗い物をすれば、排水に油分が含まれることを防げます。トイレなら、トイレットペーパーは大量に流さず、何回かに分けて流すのが有効でしょう。

そのように、できるだけ異物が排水に混じらないように注意しながら、定期的に薬剤のパイプクリーナーを流しておけば、排水管に異物がつまることを予防できるでしょう。

日常的な工夫だけで排水管がつまるリスクを大幅に抑えられるので、手近なところから実践してみましょう。