水道工事会社｜水コネクト
漏水工事に活用できる
補助金と申請方法

漏水工事の費用負担を軽減してくれる、国や自治体の補助金制度を紹介します。

長期優良住宅化リフォーム推進事業

国土交通省が管轄し、国立研究開発法人建築研究所が運営している

「長期優良住宅化リフォーム推進事業」

は、単なる修繕ではなく「住宅の価値を高めるリフォーム」を支援するものです。漏水工事そのものではなく、住宅全体の性能向上を目指す改修が対象なので、気がつかない方も多いでしょう。

補助率は工事費用の1/3、補助限度額は最大200万円です。たとえば老朽化した給水管の全面更新工事を、断熱改修と組み合わせることで補助対象となれば、工事費の一部が還元されす。特に築20年以上の住宅にお住まいの方は検討する価値があるでしょう。

申請にはいくつかの条件があります。

① 専門家による住宅の現況調査（インスペクション）を行い、劣化状況や修繕が必要な箇所を明確にする必要があります。
② 工事後の維持管理計画や、リフォーム履歴を提出する必要があります。
③ リフォーム後に耐震性・劣化対策（配管の更新など）・省エネルギー性の性能が確保されなければなりません。

また、工事着工前の申請が必須です。「漏れが見つかったからすぐに直したい」という気持ちはわかりますが、補助金を活用するなら、工事に取り掛かる前に申請するところから始める必要があります。

長期優良住宅化リフォーム推進事業の申請手続き

申請から交付までには多くの手続きと書類作成が伴います。制度に精通した施工業者に相談しながら進めることで、漏水工事に対する公的支援をスムーズに活用できます。

インスペクションの実施

まず、補助金申請の第一歩として行うのが「インスペクション」、つまり住宅の現況調査です。建築士などの専門資格を持つ調査員が住宅を訪れ、劣化の状態や構造の安全性、給排水設備の老朽具合などを調べます。漏水工事を補助対象とするには、たとえば給排水管の腐食や水漏れリスクが確認され、「劣化対策が必要」と認定されなければなりません。このインスペクションによって、改修の必要性が客観的に裏付けられるわけです。

維持保全計画の策定

次に行うのは、住宅の維持管理に関する計画、すなわち「維持保全計画」の作成です。今後どのように住宅を維持していくかを定める書類であり、点検や修繕の周期、方法などを明記します。また、実施した工事の履歴を残すことも求められており、リフォーム後に住宅をどのように使い続けるかという“長期視点”での管理体制も問われます。所有者だけでなく、施工事業者も協力して内容を整理し、申請書類の一部として提出します。

リフォーム計画の策定

調査と保全計画が整ったら、いよいよリフォーム計画の策定に入ります。たとえば漏水対策として行う配管の交換や水回り設備の更新工事が、「劣化対策」という性能向上に資するものであることを明確にします。施工事業者が詳細な工事計画書を作成し、使用する材料、工法、工期などを記載します。同時に、補助金の対象となる費用と対象外の費用を分けて、正確な見積書も必要です。

申請書類の提出

補助金の申請書類を取りまとめて提出します。注意すべきなのは、工事の「着工前」に必ず申請を済ませなければならないという点です。申請は、一般的に施工事業者が窓口となって行われ、住宅所有者と協力して必要書類をそろえます。

審査・承認・工事の実施・完了報告

無事に承認されると、ようやく工事に着手できます。工事が完了したのちには、完了報告書を提出し、写真や工事実施報告、支払い証憑などをもとに事務局が実施内容を確認します。これらがすべて認められると、指定された銀行口座へ補助金が交付されます。

自治体が提供する補助金制度

国の制度だけでなく、地域独自の補助金制度もあります。これらは地域によって内容が大きく異なるため、お住まいの自治体を確認することが重要です。

例えば東京都世田谷区には「高齢者向け住宅改修の助成・相談」という制度があり、65歳以上の高齢者の方で、身体の状況から住宅を改修する必要がある方に改修費の一部を助成しています。また品川区は「住宅改善工事助成事業(エコ＆バリアフリー住宅改修)」を提供しており、区民や賃貸住宅オーナー、マンション管理組合が既存住宅をバリアフリーリフォームや環境に配慮したリフォームを行う場合、リフォーム費用の一部を助成しています。

こうした情報は、自治体のウェブサイトで「リフォーム 補助金」「給水管 補助」といったキーワードで検索したり、住宅課や建築課の窓口で直接問い合わせたりすることで得られます。忙しい日々の中で、情報収集に時間を割くのは大変ですが、数万円から十数万円の補助が受けられる可能性を考えれば、確認する価値は十分にあるでしょう。

補助金制度の存在を知ったら、次は申請手続きです。ここでつまずく方も多いので、経験から得た重要ポイントをお伝えします。

申請の流れ

一般的な補助金申請の流れは以下の通りです。

まず、自治体や専門業者への事前相談から始まります。下記のような必要書類を揃え、工事着工前に申請書を提出します。

・工事の見積書や契約書
・施工計画書
・工事前後の写真
・その他指定された申請書類

審査を経て採択されれば工事開始、完了後は報告書や写真、領収書などを提出し、最終的に補助金が交付されます。

書類に不備があると出し直しになって審査が遅れ、工事スケジュールに影響が出ることもありますので、事前の準備と確認が非常に重要です。

申請時の注意点

補助金申請で特に注意すべきポイントをご紹介します。

まず、対象となる工事かどうか確認しましょう。対象となる工事や条件は補助金によって異なります。対象となる工事の種類、施工業者の条件などはよく確認しましょう。

また、「工事着工前の申請が必須」という点も重要です。緊急性が高い場合は、応急処置にとどめ、本格的な工事は申請後に行うといった工夫も必要でしょう。

また、自治体の補助金には予算上限があり、先着順で終了することもあります。人気の高い制度は早期に予算上限に達してしまうので、年度初めに申請するのがおすすめです。

申請書類の不備は、審査の遅延や不採択の原因になります。工事内容や金額に関する記載は正確に行いましょう。

補助金制度に精通した信頼できる業者選びも成功の鍵です。「補助金に対応できますか？」と一度問い合わせてみることをおすすめします。

漏水工事に補助金を活用することで得られるメリットと、成功するためのポイントをご紹介します。

補助金制度活用のメリット

最大のメリットは、なんといっても経済的負担の軽減です。

工事内容や適用される制度によっては、数万円から十数万円の補助金が受けられる可能性があります。家計にとって大きな助けとなるでしょう。

また、長期優良住宅化リフォーム推進事業の場合は、単なる漏水修理にとどまらず、住宅全体の性能向上につながるリフォームを実現できます。「どうせ工事するなら家全体の価値を高めたい」というご要望にも応えられるということです。

さらに、補助金申請の過程で専門家による住宅診断を受けることで、潜在的な問題点が明らかになり、より計画的な工事が可能になります。漏水工事を機に全体の配管状態を確認し、将来的なリスクを未然に防げるケースもあります。

専門家や業者との連携の重要性

補助金制度は非常に有益ですが、制度の条件や申請手続きは複雑です。「どの補助金が適用可能か分からない」「申請書類の書き方がわからない」という人が多いでしょう。

そのため、 補助金制度に精通した専門家や業者との連携が重要です。

「書類作成が苦手で…」というお客様に代わって申請書を作成したり、「どの程度の工事内容なら補助対象になるか」といった相談に応じたりすることで、多くのお客様に喜んでいただいています。