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2階(以上)からの水漏れの原因、
適切な応急処置の方法を解説します。
最近では2階(以上)にもトイレやキッチンなどの水回り施設がある家も珍しくないようです。
階下まで降りなくてもトイレを使えるのは便利ですが、水を使うということは「水漏れ」のリスクがあるということでもあります。
そして2階から水漏れすると、1階での水漏れよりもいろいろな面で手間がかかる可能性があります。
マンションなど共同住宅で2階以上にお住まいの場合も同様です。階下に水漏れしてしまうと住居内の水漏れ被害以上の問題が生じます。
本記事では、2階(以上)からの水漏れの原因、適切な応急処置の方法を解説します。
2階から水漏れしてくる原因と
急いでやるべき応急処置
2階から水漏れしてくる原因と
急いでやるべき応急処置
2階(以上)から水漏れしてくる原因には、どんなものが考えられるでしょうか。
それには大きく3つのタイプがあります。
2階のトイレやキッチンに水を供給している「給水管」にトラブルが発生すると、水漏れが発生します。
給水管はトイレタンクや止水栓と「ナット」で接続しています。このナットが緩んでいると、その接続部分から水漏れが発生します。
ナットが原因で水漏れしている場合は、特別な応急処置は必要ありません。工具を使用してナットを締めるだけで、水漏れは解消するはずです。
もし工具でナットを締めても接続部からの水漏れが止まらない場合は、次の「パッキン」が原因で水漏れしているのかもしれません。
給水管の接続部には「パッキン」が使用されています。通常はこのパッキンの働きによって配管の接続部から水漏れが発生するのを防いでいます。
しかしパッキンは経年劣化を起こしやすく、数年~10年程度で劣化し、破損しますので、パッキンとしての機能を損なってしまうのです。
さまざまな水漏れトラブルのうち、パッキンの不良が原因で起こる水漏れは、修理するのが比較的容易です。同じパッキンを用意して交換すれば水漏れは解消されます。
2階のトイレやキッチンから排水を流す「排水管」にトラブルが発生すると、水漏れが発生します。
一般に、排水管は上記の給水管より破損するリスクが高いです。
なぜなら、2階以上の排水管は床下を通って何度か曲がって設置されているからです。そのため排水の勢いがカーブ部分にぶつかることで負荷がかかり、破損する原因になりやすいのです。
また、直近で起こった地震や凍結といったことの影響で配管にダメージが及び破損の原因にな流ことがあります。
配管は経年劣化するものですから、施工から年数が経過している建物の場合、排水管の劣化を考慮する必要があります。
前述の通り、排水管は何度かカーブしているので、その部分は「継ぎ目」になっています。
排水の圧力や地震などで接続部が緩んでしまうと、そこから水漏れが発生してしまうでしょう。
2階にあるトイレの「便器」にトラブルが発生していると、水漏れの原因になります。
ご存じの通り、日本の便器の大半は「陶器」製です。
したがって外部からの衝撃に弱く、何か堅いもので便器を傷つけてしまうと、その衝撃でひび割れや破損などのトラブルが起こります。
なお、便器が破損してしまった場合は、部分的に修繕することはできず、便器そのものを交換する必要があります。
便器の破損を修理することは安全上認められておらず、メーカーや業者は修理作業を引き受けてくれません。
「2階からの水漏れ」と「1階での水漏れ」は、同じ水漏れでも大きな違いがあります。
2階から水漏れしているということは、漏れ出した水が階下に浸水しているということです。
マンションなどの集合住宅の場合、階下の部屋は他人が住んでいるわけですから、必然的に知らない人の住まいに迷惑をかけてしまうことになります。
「給水管からの水漏れ」の場合は、常に水が出続けている状態ですから、気がつくのが遅いほど被害が拡大します。
「排水管からの水漏れ」の場合は常時水が漏れるわけではありませんが、漏れ出ているのは汚水ですから、修理時に消毒作業などが必要になるケースが多いです。
いずれにしても、単なる水漏れというだけでなく、トイレなどの水が2階から浸水しているという状況は、1階で水漏れしている状況よりも深刻な事態と言えるでしょう。
「2階からの水漏れ」と1階での水漏れの最大の違いは「建物へのダメージが大きい」ことです。
1階での水漏れによる被害は、配管を修理しなければならないということ、そしてトイレやキッチンなどの床が濡れてしまったということぐらいです。
これに対して、2階からの水漏れによる被害は、2階の床だけでなく、1階の水が漏れてくる天井、その水が溜まる1階の床にも及びます。
被害状況によっては床や天井の修繕も必要になります。1階での水漏れより2階からの水漏れの方が修理が大がかりになりやすいのです。
配管の劣化は、その素材によっても起こりやすさが違います。
古い金属系の素材でできた配管は早く劣化を起こしてしまう可能性が高いのです。
ただ、最新の素材で作られている配管も数十年経てばやはり劣化して破損のリスクが高まります。
2階から水漏れしてくる原因と
急いでやるべき応急処置
2階(以上)から水漏れしてきたら、慌てずに適切な対処を行いましょう。
マンションなど集合住宅で階上から水漏れしてきたという場合は、階上の住人に以下のような応急処置を依頼してください。
水漏れが「給水管」から発生している場合であれば、「止水栓」を締めることで水漏れの問題を一時的に解消できます。
止水栓とは、給水管の水の流れをせき止めるための栓です。トイレなどでは、給水管には止水栓が設置されていると思います。
マイナスドライバーなどを使用して、止水栓をしっかりと締めてみてください。
水漏れが止水栓よりも先で発生している場合は、これで給水がストップするので、もう水漏れが続くことはありません。
ただし、水漏れの原因が止水栓よりも前にある場合や、そもそも給水管に止水栓が設置されていない場合には、「全体の止水栓」を締める必要があります。
一戸建ての場合は屋外のどこか、マンションなど集合住宅の場合は水道メーターの近くに、「全体(マンションの場合はその部屋全体)の止水栓」がありますので、それを締めれば水漏れしている給水管への水供給がストップするはずです。
ただし、「全体の止水栓」を締めると、他の水道(一戸建ての場合は家全体、マンションの場合はその部屋全体)がすべて使えなくなります。
トイレやキッチンなどの床が濡れている場合には、水気を拭き取ってください。
特に床がフローリングの場合、水気を放置すると床材が傷んでしまいます。
このとき、どのあたりに水たまりができているかはよく覚えておきましょう。
水たまりの箇所は、水漏れが具体的にどの箇所で発生しているかを突き止めるための判断材料になるからです。
応急処置がひと通り済んだら、その原因が何だったのかを突き止めましょう。
給水管や便器の状態を確認し、水漏れが発生している具体的な原因(箇所)を突き止めます。
水漏れの原因によっては、DIYで修理できる可能性もあります。
また業者に修理してもらう場合でも、漏水調査の手助けになるかもしれないので、前もって大まかにでも原因を調べておくことをおすすめします。
配管からの水漏れは専用の補修用テープで応急処置できます。
ただし、それで水漏れが止まっても、あくまでも応急的な修理ですから、最終的にはきちんと修理する必要があります。
補修用テープは応急処置用に常備しておくと、いざという時に便利です。
2階から水漏れしてくる原因と
急いでやるべき応急処置
2階(以上)からの水漏れは、早めに業者を呼んで修理してもらうことをおすすめします。
なぜなら、前述したように階下に浸水すると被害が拡大するリスクがあるからです。どれだけ早く修理できるかによって、被害の大きさは格段に違います。
2階から水漏れを「DIY(自力)で修理できないのかな?」と思う人もいるかもしれません。
もちろん、原因の項で書いたように、簡単な修理なら、工具さえ用意すれば、水回りに詳しくない方でも自力で修理できます。
そうでない場合は、水漏れ修理は自力で行わずに業者を呼んで修理してもらった方が安全です。
自力で水漏れを修理すると、「余計に被害を広げてしまう」というリスクがあります。
私たち水コネクトにご依頼いただいたお客様でも、自力で修理しようとして余計に被害が拡大してしまったケースは少なくないのです。
被害が拡大してしまうと階下への被害も大きくなります。それから業者を呼んで修理してもらと、最初から依頼するよりも修理費用が高額になることもあります。
作業を試みて少しでも難しそうだと感じたら、応急処置以上は何もせず、速やかに修理業者を手配してください。
特にトイレの水漏れは作業が大がかりになるケースもあります。水回りの作業に詳しくない方にとって簡単な作業ではありません。
便器を丸ごと交換したり、床下の配管を修理したり、といった作業が必要になるケースも多いので、素人では修理しきれないでしょう。もしくは膨大な時間がかかってしまうはずです。
大がかりな作業には専用の工具が必要になります。「給水管のナットを締めるだけ」のような簡単な作業で水漏れが止まらない場合は、業者に修理を任せた方が無難です。
水漏れ修理において重要なのは「被害状況を正確に把握する」ことです。
なぜなら状況が把握できなければ、どこをどう修理すべきかを正しく判断できないからです。
水回りに詳しくない方では、表面的な異常は発見できたとしてても、その奥にある更なる異常にまでは気がつきません。
表面的なトラブルだけ解消しても根本的な問題は残るため、たとえ一度は止まったとしてもやがて再び水漏れが発生することになるのです。
また被害が大きい場合は、2階の床や1階の天井を修理すべきかという判断も必要になるので、専門家である修理業者に正確な被害状況を把握してもらったほうが安全性が高いでしょう。
2階からの水漏れを業者に修理してもらうと、どのくらいの修理費用がかかるでしょうか。
1階での水漏れを修理する場合なら、軽度なら1万円以下、ある程度手間のかかる作業が必要になる場合でも数万円の費用で済むでしょう(ただしトイレからの水漏れで便器を丸ごと交換する必要がある場合は、数十万円の費用が発生します)。
2階(以上)からの水漏れを修理する場合には、水漏れの原因を調べて直すだけではなく、「2階の床」をはじめ、「階下の天井や床」も修繕が必要かもしれません。
特にマンションなどの集合住宅では、階下に浸水したことで家具などに被害が及んでいれば、賠償責任が生じます。
場合によっては、100万円を超えるような修理費用と賠償費用が発生することもあります。
マンションの2階(以上)から水漏れしてきた場合、「修理にかかった費用は誰が払うのか?」「賠償責任は誰にあるのか?」ということが問題になります。
分譲マンションの場合、専有部分で発生した水漏れについては、修理費用と賠償責任は住人にあるケースが多いです。
賃貸マンションの場合、もしくは分譲マンションでも水漏れが発生しているのが共有部分だった場合には、その原因が配管の経年劣化など住人の故意過失でなければ、そのマンションの管理者側の責任になります。住人は修理費用等を支払わずに済む可能性が高いでしょう。
また、自身で修理費用等を支払わなければならなくなった場合でも、「火災保険」や「個人賠償責任保険」に加入していればそれが適用されることもあります。
2階から水漏れしてくる原因と
急いでやるべき応急処置
2階からの水漏れ、特にトイレでの水漏れは大変厄介です。トラブルを最小限の被害で抑えるためには適切な応急処置と早めの業者への連絡が必要不可欠です。
特にトイレの水漏れは修理が難しいケースが多いので、自力での修理が少しでも難しいと判断したら自力での修理は断念し、業者を呼んで修理してもらってください。
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