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天井からの水滴が雨漏りなのか結露なのか、
適切に見分ける方法と被害を食い止める対策を解説します。
天井から水滴が落ちてきたら、「大変!雨漏りだ!」と慌ててしまう人が多いかもしれませんが、もしかしたら、それはただの「結露」かもしれません。
逆に、「結露だろう」と油断していたら実は雨漏りだったということもあります。
この場合は放置してしまうと被害が拡大してしまいます。
そこで本記事では、天井からの水滴が雨漏りなのか結露なのか、適切に見分ける方法と、被害を食い止める対策を解説します。
天井から落ちてきた
水滴の原因を判別する方法
天井から落ちてきた
水滴の原因を判別する方法
まず、そもそも、なぜ天井から水滴が落ちてくることがあるのでしょうか。
「結露」というと、ほとんどの方は「窓の結露」を思い浮かべるのではないでしょうか。
確かに窓は結露の条件が揃いやすく、冬場には気象条件次第で窓が連日結露してしまうのが悩みの種という方も多いと思います。
ただ、何も窓だけが結露の発生場所というわけではありません。
実は、結露は「天井」に発生することもあります。
なぜ天井に結露が発生するのか?
その前に、まずは「そもそも結露が起こるメカニズムは何なのか?」ということを解説しましょう。
結露の基本的なメカニズムは「外部と内部の温度差」にあります。
簡単に説明すると、空気には「温度が高いほど多くの水蒸気を蓄えることができる」という基本的な性質があります。これが結露の基本的な原因です。
言い換えると「温度と水分量は比例関係にある」ということです。
貯められる限界の水蒸気量を「飽和水蒸気量」といいますが、飽和水蒸気量は温度が高いほど高い数値を示し、温度が低いほど低い数値を示します。
例えば、ある温度で100の飽和水蒸気量の空気が冷やされると、飽和水蒸気量が70まで低下します。
元々の保有水分量100と、温度が下がった後の飽和水蒸気量70の差は30。
この30の水分が水滴となるのです。
窓の結露とは、壁よりも冷たい窓(外気)のほうが熱を移動させやすいために、室内の温かい空気が当たって冷やされ、飽和水蒸気量が下がるために、抱えきれなくなった水分量が窓に水滴として現れる現象なのです。
結露のメカニズムがわかると、それが窓だけに起こるわけではないということがおわかりになったと思います。
窓と比較すると条件が揃うケースは珍しいのですが、「外部と内部の温度差がある」「内部の空気が水分を多く含んでいる」という条件が揃えば、天井が結露することもあります。
豪雪地帯などでは、屋根に雪が積もるので屋根裏の空気が冷やされ、室内と屋根裏の温度差によって天井に結露が発生することがあります。
上記で述べたように、天井からの水滴は結露が原因かもしれず、、この場合は対処の緊急性は高くありません。
しかし、天井からの雨漏りの原因が雨漏りである可能性も忘れないでください。
雨漏りは、住まいに被害を与える大きな事件です。
早めに対処しないと、気象条件によっては被害は広がり、生活の質が急激に低下してしまうこともあり得ます。
天井から水滴が落ちてきたら、結露なのか、それとも雨漏りなのかということを正確に判別し、しかるべき対処を行うようにしましょう。
夏場に、冷えた缶ジュースやビールジョッキに水滴がつくのも、結露のメカニズムによるものです。
結露のメカニズムを知って、天井からの水滴の原因を速やかに判別できるようにしましょう。
天井から落ちてきた
水滴の原因を判別する方法
まずは、天井からの水滴の原因が結露であった場合の特徴を解説します。
天井からの水滴が結露かどうかを判断する材料のひとつは、それが寒い時期かどうかということです。
前項で述べたように、結露が起こる基本的な原因は「内外の温度差」です。
また、結露は「多くの水蒸気を含む高い温度の空気」であるほど発生しやすくなります。
この2つの条件は、言い換えると、外気温が極めて低く、一方室温はエアコンなどで20度以上になっているという状況です。つまり内外の温度差が極めて高く、加湿器の使用頻度が高まる冬場に起こりやすくなるわけです。
つまり、天井からの水滴を確認したのが冬場なら、結露の可能性があります。
天井からの水滴が結露かどうかを判断する材料のもうひとつは、水滴が天井全体に発生しているかどうかということです。
雨漏りが原因なら、水滴の発生場所はたいてい天井の一部分だけです。天井全体が濡れているような状況にはならないでしょう。
これに対して、結露は空気の温度差が発生する面の全体に発生するのが普通です。これは窓の結露を思い出してみてもわかりますよね。
天井全体に水滴に覆われているような場合は、その原因は結露だという可能性が高いと言えます。
天井の結露を防ぐ方法としては、「こまめな換気」が効果的です。
天井の結露はたいてい冬場に発生するものですから、多くのご家庭ではエアコンと加湿器を稼働させており、温度・湿度がともに上昇しているはずです。
それが屋外との温度差と結露の発生源である水分という条件を満たしてしまっていることになります。
そのため、窓を開けたり換気扇などを回すことによって室温および室内の湿度を下げれば、結露が発生するリスクを抑えられます。
こまめな換気を行うことは、結露だけでなくインフルエンザなどの感染リスクを抑えることにもつながります。
もちろん健康や生活の質を害するほど換気する必要はありませんが、できる限りこまめな換気を冬場でも心がけましょう。
天井から落ちてきた
水滴の原因を判別する方法
次に、天井からの水滴の原因が雨漏りだった場合の特徴を解説します。
天井からの水滴の原因が雨漏りかどうかは、まさにその当日雨が降っているか、または前の日に雨が降っていなかったかということでわかります。
当然といえば当然のことですが、雨漏りの場合の水滴は要するに「雨水」です。雨が降らなければ雨漏りはしません。
ただし、雨漏りは屋根が損傷していることが原因で起こります。その損傷の度合いや屋根周りの構造によっては、雨が降ったタイミングと雨漏りのタイミングは変わります。雨がやんでからしばらくたってから雨漏りが始まることもあるのです。
いずれにしても、晴れが何日も続いている間は天井から水滴が落ちてこないような場合には、その原因は結露ではなく雨漏りであるということを疑ってもいいでしょう。
天井からの水滴の原因が雨漏りかどうかは、水滴がついているのが天井の一部分だけかどうかということからも判断できます。
結露の場合には、冷やされる空気の面積一帯に水滴が発生するので天井全体が濡れたような状態になります。雨漏りの場合は逆に、ある一部分だけしか濡れておらず、そこから推定が落ちてきます。
このため、雨漏りはバケツやタオルなどで水を受け止める対策が有効なのです。
雨漏りの発生リスクを完全にゼロにすることはできません。雨漏りの発生をなるべく早期に発見し、すばやく修理等を行うことが重要です。
雨漏りは自然に解消されたりはしません。甘く見て放置すると破損個所が徐々に拡大し、雨漏りの被害がどんどん大きくなります。
とくに築年数の古い家にお住いの方の場合は、大雨や台風のような屋根を破損させる自然災害が発生しやすい梅雨から秋ごろにかけての季節には注意するようにしてください。
雨漏りを修理するには、当然、屋根の上で修理作業を行う必要があり、これは専門業者以外の素人の方には大変危険です。また、きちんと修理しないと再発するリスクもありますので、DIYで修理することはおすすめできません。
信頼できる修理業者に依頼して、きちんと屋根の破損や雨漏りによる住宅への被害を直してもらいましょう。
雨漏りが発生すると、屋根の修理だけでなく天井や屋根裏へもアプローチが必要になります。
費用は相応にかかることを想定しておくべきですが、火災保険が使える可能性がありますので保険会社に連絡しておきましょう。
天井から落ちてきた
水滴の原因を判別する方法
天井から水滴が落ちてきたら、もしかしたら原因は「結露」かもしれません。その場合は慌てて修理などをする必要はありませんが、もし「雨漏り」が原因の場合は速やかに対処する必要があります。
ただし雨漏りの修理はご自分でDIYで行わず、必ず修理業者を手配してください。
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