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安全で効果的な詰まりの直し方、
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誰もが経験する可能性がある厄介なトラブルが、突然のトイレ詰まりです。そんな時、あなたはどうしますか?

本記事では、水回りのプロフェッショナルとして、安全で効果的な詰まりの直し方、そして予防法までを分かりやすく解説します。
自力での解決が難しい場合の判断基準や、業者選びのポイントまで、トイレ詰まりに関する疑問をすべて解決します。

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トイレが詰まった時の対処法

コラムの目次

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トイレが詰まった時の対処法

トイレが詰まった時は
まず冷静に状況を確認

トイレチェック

トイレが詰まった時は、誰しも慌ててしまうものです。特に来客中や夜間など、困るタイミングで起こることも少なくありません。そんな時、適切に対処を行うためには、まず現在の状況を正確に把握することから始めましょう。焦って誤った対処をしてしまうと、かえって状況を悪化させてしまう可能性があります。ここでは、トイレが詰まった時の典型的な症状と、トラブルの原因を理解するために重要なトイレの構造について詳しく解説します。

異変を感じた時にチェックすべき5つのサイン

トイレ詰まりを早期に発見できれば、深刻なトラブルを防げます。

完全に詰まってしまう前には、必ずなんらかの予兆が現れます。日常的に以下の5つのサインに注意を払い、少しでも異変を感じたら早めの対処を心がけましょう。

私たちの長年の経験から、これらのサインを見逃さないことが、トラブルの拡大を防ぐ最も効果的な方法だと言えます。

水位はおかしくないか?

通常よりも便器内の水位が高い、または低い状態が続く場合は要注意です。特に水位が高いままの場合は、すぐに使用を中止しましょう。

正常な水位は便器の中程にある排水口(トラップ)の位置までです。これより明らかに高い、または低い場合は詰まりの可能性が高いと考えられます。

水位が高すぎる場合は、次に水を流すと便器から溢れ出す危険性があるため、特に注意が必要です。

トラップの位置は便器の種類によって異なりますので、普段からご家庭のトイレの正常な水位を把握しておくことをお勧めします。

水の流れは正常か?

水を流したときに、通常より時間がかかったり、水位が一時的に上昇してからゆっくり下がるったりするような症状が見られる場合は、部分的な詰まりが起きている可能性があります。完全に詰まる前の予兆であることも多いため、早めの対処が推奨されます。

正常な場合、水を流してから便器の水位が安定するまでの時間は約10秒程度です。それより明らかに長い場合や、水の渦の勢いが弱い場合は、詰まりの初期症状と思ってください。

ゴボゴボという異音がしていないか?

水を流したときに「ゴボゴボ」という普段と違う音がする場合は、排水管内で空気が詰まっている証拠です。

この状態は完全な詰まりの前触れであることが多く、放置すると症状が悪化する可能性があります。

水を流した後に異音が続く場合や、他の水回り設備(洗面台や浴室の排水口など)からも同様の音が聞こえる場合は、建物全体の排水管に問題が生じている可能性があるため、業者に点検してもらうことをお勧めします。

悪臭がしていないか?

便器から下水道のような異臭が漂う場合は、排水管内で詰まりが発生している可能性があります。

普段は感じない臭いが突然強くなる原因は、詰まりによって排水管内の空気が逆流していることかもしれません。

この症状は、排水管内の詰まりが進行している証拠であり、放置すると臭気だけでなく、有害な細菌やウイルスが室内に逆流する危険性もあります。

異臭は必ずしも便器付近だけでなく、排水管が通っている場所全体に広がることもあるため、居室も含めて家全体の臭いにも注意してください。

便器内の水量は正常化?

水を流した後、便器内の水量が通常より少なくなる場合は、排水管内に何らかの障害物があり、正常な水の流れが妨げられているからかもしれません。

この症状は、水が別のルートに流れ込んでいたり、排水管内に空気だまりができていたりする時に起こります。水位が不安定で、使用するたびに変化する場合は、詰まりが進行している可能性が高いため、早めの対処が必要です。

水量が極端に少ない状態が続くと、排水管内の臭気が室内に逆流しやすくなるため、衛生面の心配もあります。

トイレの構造と詰まりやすい場所

トイレの構造を理解することで、どこで詰まりが起きているのかを推測できます。

詰まりやすいトイレの部位は次のようなものがあります。

トイレのトラップ

トイレのトラップ

トイレの便器には「トラップ」と呼ばれるS字型の曲がり部分があります。この部分は悪臭を防ぐ重要な役割を果たしていますが、その構造上、最も詰まりやすい場所でもあります。トラップは常に水が溜まった状態を保っており、この部分で詰まりが起きると、水の流れが著しく悪くなります。

トイレの排水管

トラップを過ぎた後の排水管は、一般的に直径75~100mmの太さで、緩やかな下り勾配を持っています。この管は途中で方向が変わる場合があり、その曲がり部分でも詰まりが発生しやすくなっています。

トイレから汚水枡(排水マス)までの経路

トイレから汚水枡までの経路

トイレからの排水は最終的に汚水枡(排水マス)に流れ込みます。この経路の途中には複数の接続部があり、それぞれの接続部分でも詰まりが発生する可能性があります。特に建物の外部に近い部分では、木の根の侵入や配管の劣化による詰まりが起きることがあります。

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トイレが詰まった時の対処法

トイレ詰まりの原因を特定する

指をさす男性

私たち水回りのプロがご連絡を受けて現場に到着すると、素人の方による誤った対処が原因で症状が悪化しているケースがよくあります。正しい対処のためには、まず詰まりの原因を正確に見極めることが重要です。これまでの修理実績から、代表的な原因とその見分け方をご説明しましょう。

トイレが詰まる原因 TOP5

これまでの経験から、トイレが詰まる原因を厳選しました。それぞれの原因に対する予防法と、詰まってしまった場合の適切な対処法をご説明します。

トイレットペーパーの使い過ぎ

トイレットペーパー

一度に大量のトイレットペーパーを流すと、途中で膨張して詰まる可能性が高くなります。よく「2回に分けて流せば大丈夫」と思っていらっしゃる方もいますが、これは間違いで、すでに詰まりかけている状態で再度水を流すと、かえって詰まりを悪化させてしまいます。

トイレットペーパーは水に溶けやすい素材でできていますが、それでも大量に重なり合うと、配管内で塊となって詰まりの原因となります。特に節水型のトイレでは、従来型と比べて水流が弱いため、大量のトイレットペーパーを一度に処理しきれない可能性が高くなります。一度に流せる適切な使用量の目安は、便器の水を吸って膨らんだ状態で、便器の直径の3分の1程度までです。

また、トイレットペーパーの種類によっても溶けやすさが異なります。柔らかく厚手のものは水に溶けにくく、硬めで薄手のものは溶けやすい傾向があります。

快適さを求めすぎて極端に柔らかいタイプを選ぶと、詰まりのリスクが高まることを忘れないでください。特に古い配管や細い配管の場合は、溶けやすいタイプを選ぶことをお勧めします。

また、使用後はこまめに流す習慣をつけ、一度に大量のトイレットペーパーが配管に流れ込まないよう注意すると、トラブルを未然に防げるでしょう。もし大量のトイレットペーパーを使用する必要がある場合は、数回に分けて使用し、その都度適量を流すようにしてください。

【よくある失敗例】
詰まりかけているのに、さらに水を流して「押し込もう」としたり、トイレットペーパーが早く溶けるようにお湯を大量に注ぐといった対処は、かえって状況を悪化させる可能性があります。

水に溶けにくい紙類の使用

「水に流せる」と表記されたウェットティッシュであっても、実際には完全には溶けません。同様の製品を使ってトイレが詰まった修理依頼は、年々増加傾向にあります。

特に古い配管では、わずかな引っかかりが大きな詰まりにつながります。これは、ウェットティッシュが通常のトイレットペーパーと異なり、水に強い繊維で作られているためです。たとえ「分解性」や「生分解性」と表記があっても、それは長期的な分解を意味しており、トイレに流してすぐに溶けるわけではありません。

特に、複数枚を同時に流す時には注意が必要です。一枚ならなんとか流れても、複数枚が重なり合うことで、配管内で網目状の塊を形成してしまいます。この塊は他の排水物も捕捉してしまい、時間の経過とともに詰まりが大きくなっていきます。

また、キッチンペーパーやペーパータオルなども、水に強い繊維で作られているため、同様の問題を引き起こします。

近年では、介護用のウェットティッシュなど、様々な「水に流せる」とされる製品が増えており、私たち水回りのプロも頭を悩ませております。配管の状態や年数によっては詰まりのリスクが高まることを、もっと一般の方に認識していただきたいと思います。

安全な使用のために、これらの製品は必ずゴミ箱に捨てることを心がけ、トイレには溶けやすい専用のトイレットペーパーのみを使用することをお勧めします。

【よくある失敗例】
「水に流せる」表示を過信して大量に使用したり、ティッシュペーパーを代用品として使用するのはNGです。

生理用品・おむつを流す

おむつ

これらは水を吸収して膨張する性質があり、一度詰まると非常に取り除きにくくなります。特に夜間の緊急修理で多いのが、この種の詰まりです。生理用品やおむつには高性能な吸水材が使用されており、水に触れると急激に膨張して本来の何倍もの大きさになります。トイレに流した時は問題なく流れたように見えても、配管内で徐々に膨張し、完全な詰まりを引き起こすことがあります。

また、これらの製品は水に溶けない素材でできているため、いくら時間が経過しても自然に分解されることはありません。一度配管内で詰まりを起こすと、専門業者への依頼が必要になります。特におむつは大量の水を吸収する構造のため、配管内で完全な栓となってしまい、高圧洗浄や配管の一部解体といった大がかりな作業が必要になることもあります。必ず専用のゴミ箱を設置し、適切に廃棄するようにしましょう。トイレに流せる製品と表記があっても、配管のトラブルを避けるため、絶対に流さないことを推奨します。

【よくある失敗例】
「少量だから大丈夫」と考えて流してしまったり、詰まった後に水を流し続け、製品をさらに奥へ押し込んでしまうのはNGです。

子どものおもちゃを落とす

お子さんのいるご家庭ではよくおもちゃがトイレ詰まりの原因になります。おもちゃの形状によっては、トラップの曲がり部分に引っかかってしまい、通常の道具では取り出せなくなります。

特にビー玉やプラスチック製の小物は要注意です。おもちゃは水に溶けないため、一度詰まると完全な排水管の閉塞を引き起こす可能性があります。また、プラスチック製品は水流で削れて配管を傷つけたり、細かい破片が新たな詰まりの原因となったりすることもあります。

このようなトラブルを防ぐために、便器の蓋を普段から閉める習慣をつけることをおすすめします。トイレ付近でお子さんが遊ばないよう注意を促し、年齢に応じてトイレに物を落としてはいけない理由を教えてあげてください。

もし万一、おもちゃを落としてしまった場合は、決して大量の水を流して押し流そうとせず、すぐに使用を中止してください。

【よくある失敗例】
詰まりを解消しようと、さらに水を流して奥に押し込んでしまったり、無理に道具を使って取り出そうとして、便器を傷つけたりしないようにしてください。

猫砂などのペット用品を流す

「水に流せる」と表記されている猫砂がありますが、配管内で固まってしまうことは多々あります。特に古い配管や曲がりの多い配管では、詰まりのリスクが高くなります。水に溶けるはずの猫砂でも、配管内の水分量や流れる速度、配管の状態によっては固まってしまう可能性があるのです。また、猫砂は一度に大量に流されることが多いため、たとえ少量なら問題ない製品でも、量が多いと詰まりの原因となります。

実際の修理現場では、水に流せると表記された猫砂による詰まりのケースが年々増えています。これは主に、配管内での猫砂の挙動が、実験室での検査条件と実際の使用環境で大きく異なることが原因です。製品の試験は理想的な条件のもとに行われていますが、実際の配管では水温の変化や配管の曲がり、継ぎ目の状態など、様々な要因が絡み合っています。たとえば寒冷地では、配管内の低温により溶解速度が遅くなり、固まりやすくなります。

猫砂が原因の詰まりは、いったん発生すると非常に除去が困難で、通常の詰まり用道具では対処できないこともあり、配管の一部解体や高圧洗浄などの特殊な処置が必要になります。

安全な対処方法としては、たとえ「水に流せる」と表記があっても、猫砂は必ずゴミとして処理することをお勧めします。最近では、環境に配慮した自然素材の猫砂も多く販売されており、これらは可燃ゴミとして処理できるものが大半です。また、システムトイレなど、専用の処理方法が確立された製品を選ぶことも、トラブル防止の有効な対策となります。

【よくある失敗例】
少量ずつ流せば大丈夫だと考えたり、固まる前に急いで水を流そうとしたりしないでください。

近年、環境に配慮した水溶性の猫砂が増えていますが、これらは一般家庭の排水管での使用を想定して作られているわけではありません。
下水処理場での分解を前提としているものも多く、家庭内の配管では十分な水量や流速が確保できないため、途中で固まってしまうケースが報告されています。
安全のため、猫砂は可燃ゴミとして処理することをお勧めします。
同様に、ペットのトイレシーツや猫用ウェットティッシュなども、決して水に流さないようにしましょう。

トイレ詰まりの原因別の緊急度は?

詰まりの原因が分かったら、次は対処の緊急性を判断する必要があります。ここでは、すぐに対処が必要なケースと、様子を見ても良いケースの見分け方をご説明します。

すぐに対処が必要なケース

便器の水があふれそうな場合や、異物が詰まっている場合は、即座の対応が必要です。以下のような状況では、使用を直ちに中止し、対策を講じましょう。

・水位が上昇し続けている
・異物(おもちゃ等)が詰まっている
・異臭が強く発生している
・生理用品やおむつが詰まっている
・便器と床の間から水が染み出している
・他の部屋の排水にも影響が出ている
・詰まりと同時に異音がする

「様子を見よう」と放置してしまうと被害が拡大してしまいます。水位が上昇しているのに水を流し続けたりしないようにしてください。

特に集合住宅の場合、下の階への水漏れなど、深刻な問題に発展する可能性があります。

様子を見ても良いケース

以下のような場合は、しばらく様子を見てもいいかもしれません。

・水位は高いが安定している
・水はゆっくりと流れている
・トイレットペーパーのみの詰まり

ただし、24時間以上経過しても改善しなかったら、業者に相談することをお勧めします。

詰まり箇所の特定方法

トイレ詰まりに適切に対処するために、まずは詰まりの場所を特定しましょう。プロの経験から、確実な特定方法をお伝えします。

便器内での詰まり

トイレの便器

最も一般的な詰まり箇所です。ここが詰まっていると、次のような症状があります。

・水を流すと便器内の水位がすぐに上昇する
・異物が目視で確認できる
・水が渦を巻かずにゆっくり減少する

【やってはいけないこと】
・見えている異物を無理に押し込もうとする
・詰まりを解消しようと大量の水を流す

排水管での詰まり

トイレの排水管

便器から排水管に入った箇所で詰まるケースでは、次のような症状があります。

・ゴボゴボという音が発生する
・水位の上昇と下降を繰り返す
・他の排水設備にも影響が出る

【やってはいけないこと】
・排水管用の薬品を過剰に使用する
・無理な道具の挿入で配管を傷つける

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自力で解決!トイレ詰まりの対処法

ガッツポーズをする女性

経験豊富なプロフェッショナルとして、素人の方でも自分で解決できる、安全で効果的なトイレ詰まりの解消法をご紹介します。ただし、対処を誤ると、状況を悪化させる可能性があるので、以下の手順を守って慎重に作業を進めてください。

作業前の準備

トイレ詰まりの解消作業を始める前に、以下の準備を行ってください。プロの現場でも、安全で効率的な作業のために同じ準備を行います。

必要な道具を揃えよう

意外に思われるかもしれませんが、プロの業者も、最初は以下のような最小限の道具から試していきます。

・バケツ(水位調整用)
・厚手のゴム手袋
・古いタオルや新聞紙(床の養生用)
・ラバーカップ(使用する場合)
・スポンジや雑巾

道具を用意せずに作業を開始し、現場が水浸しになるような事態に陥らないでください。また、素手で作業を始めるのは不衛生なため、ゴム手袋は必須です。

安全対策(止水栓・電源)を忘れずに

まず最初に行うべきことは、止水栓を閉めることです。止水栓の場所は通常、便器の横か下にあります。止水栓の場所が分からず、慌てて探すことのないように、平時のうちに場所を確かめておきましょう。

また、温水洗浄便座がある場合は必ず電源プラグを抜いてください。電源を入れたまま水をこぼすと漏電や感電の危険があります。

作業スペースを確保する

トイレは広い場所ではありませんが、最低でも便器の周囲50cm程度のスペースを確保しましょう。床は必ず養生し、付近の電化製品は移動させておきましょう。

狭いスペースで無理に作業を行い、周囲が水浸しになると落ち着いて作業ができなくなります。水が染み込まないように、床は必ず養生してください。

道具を使わずにできるトイレ詰まりの応急処置

トイレが詰まったらすぐに実践できる、基本的な対処法をご紹介します。これらの方法で解決しない場合は、無理に同じ方法を繰り返さず、次の段階の対処に移ってください。

お湯を使ってトイレ詰まりを直す方法

お湯を使用する場合は、40℃程度のぬるま湯を使用します。決して熱湯は使わないでください。熱湯は便器を破損させる可能性があるほか、排水管を痛める原因になります。

【手順】
1. まず便器内の水位を下げる(バケツで汲み出す)
2. ぬるま湯を便器に静かに注ぐ
3. 2〜3分待って水位が下がるか確認
4. 水位が下がったら、もう一度同じ手順を繰り返す

【注意】
お湯を一度に大量に注ぎ、あふれさせてしまわないように注意してください。

重曹とお酢を使ってトイレ詰まりを直す方法

重曹(炭酸水素ナトリウム)とお酢(酢酸)を混ぜると、化学反応により二酸化炭素が発生します。発生した二酸化炭素が泡となって上昇する力で、詰まりを押し上げたり、溶かします。

この方法は、トイレットペーパーや排泄物による軽度の詰まりに効果的です。

ただし、異物が詰まっている場合や完全に詰まっている場合は効果が期待できません。また、配管を傷めることがないため、古い配管でも安心して試せる方法です。

【手順】
1. 便器内の水位を下げる(バケツで汲み出して水位を下げることが重要)
2. 重曹を200g程度(コップ1杯分)投入
3. お酢を500ml程度をゆっくりと注ぐ
4. 10分ほど待つ(この間、泡が発生して詰まりを緩めます)
5. 40度程度のぬるま湯を2-3リットルゆっくり注ぐ
6. さらに5分ほど待つ
7. 水を流して確認

【注意】
・重曹とお酢を一度に大量に使用し、あふれさせないようにしてください
・発泡中に慌てて水を流さないでください
・お湯を先に入れて重曹が溶けてしまうことのないようにしてください
・重曹とお酢を同時に入れると効果が薄まってしまいます

この方法は大さじ8杯程度のクエン酸でも代用できます。
1回で効果が見られない場合は、2-3回繰り返してみてください。
ただし、排水溝用の酸性洗剤と組み合わせるのは大変危険ですのでやめてください。

ペットボトルを使ってトイレ詰まりを直す方法

ペットボトルを使ってトイレ詰まりを直す方法

これは手元にラバーカップがないときの対処方法です。2Lペットボトルでラバーカップのような吸引力を得て、詰まりを吸引します。特に、トイレットペーパーや排泄物による軽度の詰まりに効果を発揮します。

【手順】
① 2Lペットボトルの底部分だけを切り落とす(キャップは外さない)
② 便器の水位を下げる(排水口が少し見える程度まで
③ ペットボトルの口を便器の排水口に垂直に当てる
④ ペットボトルをゆっくりと押し下げ、その後素早く引き上げる
⑤ この動作を5-6回繰り返す
⑥ 水を流して効果を確認する

【注意】
・ペットボトルの先端を切りすぎると圧力が弱まります
・勢いよく押し込みすぎると水はねします
・ペットボトルを斜めに当てると効果は減少します
・水位が高すぎる状態で行うと、水があふれるので注意してください

ペットボトルは柔らかすぎないものを選びましょう。底を切る位置は上部1/3程度が目安です。作業前に床を養生するのを忘れないようにしてください。

ビニール袋を使ってトイレ詰まりを直す方法

この方法も、ラバーカップがないときの代替手段です。袋の強度が重要なポイントです。

【手順】
1. 丈夫なビニール袋(ゴミ袋45ℓ程度)を用意
2. 便器の水位を適度に下げる
3. 袋の端を持ち、空気を抜きながらゆっくり水面に広げる
4. 袋の中央部を便器の排水口に合わせる
5. 両手で袋の端を持ち、ゆっくりと押し下げる
6. その後、素早く引き上げる
7. この動作を3-4回繰り返す

【注意】
・レジ袋が薄手だと破れる可能性があります
・袋の空気はあらかじめ抜いてください
・急激な動作をすると水があふれてしまう可能性があります
・袋を完全に沈めすぎると効果が薄まります

手が濡れないように袋の端を長めに残し、力加減は徐々に強めていくようにしてください。ビニール袋が薄い場合は二重にするといいでしょう。使用後の袋は必ず廃棄してください。

洗剤を使ってトイレ詰まりを直す方法

家庭用の食器用洗剤を使用することで、詰まりの原因を滑りやすくします。この方法は補助的な使用にとどめ、他の方法と組み合わせることをお勧めします。特にラバーカップなどを使う際の前処理として使うと効果的です。

【手順】
① 便器内の水位を下げる(バケツで汲み出す)
② 食器用洗剤を便器の内側に沿って50ml程度流し入れる
③ 10分ほど放置する
④ 40度程度のぬるま湯を2-3リットルゆっくり注ぐ
⑤ さらに5分ほど待つ
⑥ 水を流して確認する

【注意】
・排水管用の強力な薬品を使用しないでください
・洗剤を入れたまま長時間放置しないでください
・泡立ちの強い洗剤を大量に使用しないでください
・複数の洗剤を混ぜ合わせないでください

必ず中性洗剤を使い、便器用洗剤は使用しないでください(泡立ちが強すぎるため)。トイレ用の強力な薬品類は最終手段と考えてください。洗剤を使用した後は、必ず十分な水で流してください。

道具を使った本格的なトイレ詰まりの対処法

市販の専用道具を使用する場合は、正しい選び方と使用方法を心がけましょう。ここでは、私たちプロも実際に使用している道具の効果的な使い方をご紹介します。不適切な使用は便器や配管を傷める可能性があるため、説明をよく読んでから実施してください。

ラバーカップ(すっぽん)でトイレ詰まりを直す方法

ラバーカップを正しく使えば、トイレットペーパーや排泄物による詰まりの8割は解消できます。ラバーカップは最も一般的な道具ですが、実は使い方を間違えている方が多いです。特に吸引力の加減と便器への当て方が重要なポイントになります。

【ラバーカップの選び方】
・便器の形状に合ったサイズを選ぶ(大きすぎると効果が減少)
・柄の長さは30cm以上のものを推奨(水はねから身を守れる)
・ゴムが柔らかすぎないものを選ぶ(硬すぎても不可)
・吸盤部分の直径は15cm程度が標準

【手順】
1. 便器内の水位を調整(排水口が1-2cm隠れる程度)
2. ラバーカップを斜めに入れ、内部の空気を抜く
3. 排水口に垂直に当て、完全に密着させる
4. ゆっくりと押し下げ、その後素早く引き上げる
5. この動作を5-6回繰り返す
6. 水を流して効果を確認する

スッポンを押し込む
スッポンを引き上げる

【注意】
・水位が高すぎる状態で使用しないようにしてください
・勢いよく押し引きすると水をはねますので注意してください
・斜めに当てたまま使用しないでください
・一度使っただけで諦めないでください

真空式パイプクリーナーでトイレ詰まりを直す方法

真空式パイプクリーナー

ラバーカップより強力な吸引力が得られる真空式パイプクリーナーで詰まりを吸い出します。

真空式パイプクリーナーとは、バネ式のバネを引っ張ることで強力な圧縮空気を生み出す道具です。ラバーカップと似た形をしていますが、内部に空気圧を増幅する機構が組み込まれており、吸引力はより強力です。ホームセンターなどで2000円程度で購入できます。

ただし、その分、使う際には慎重さが必要です。特に古い便器や配管の場合は、最初は弱めの力から試すことをお勧めします。強すぎる圧力をかけると、配管を傷めたり、接続部分を緩めたりする可能性があるためです。

【真空式パイプクリーナーの選び方】
・便器の大きさに合った口径のもの
・取っ手が滑りにくい素材
・空気漏れがない構造
・分解清掃が可能なタイプ

【手順】
1. 便器内の水位を排水口が見える程度まで下げる
2. クリーナーの先端を排水口に密着させる
3. ゆっくりとポンプを押し込む
4. 素早く引き上げる
5. この動作を3-4回繰り返す
6. 水を流して確認

【注意】
・最初から強い力をかけすぎないでください
・密着が不完全な状態で使用しないようにしてください
・長時間使用し続けると便器を傷めてしまうことがあります
・異物が詰まっている時に使用して奥まで押し込むことのないようにしてください

使用前に器具の空気漏れをチェックしましょう。10回ほどやってみて効果がなかったら、他の方法を検討してください。また、使用後は必ず器具を清掃して保管してください。

ワイヤー式トイレクリーナーでトイレ詰まりを直す方法

ワイヤー式トイレクリーナー

ワイヤー式トイレクリーナーで配管内の詰まりに直接アプローチして、詰まりの原因を助教します。

ワイヤー式トイレクリーナーとは、柔軟性のある金属製のワイヤーが螺旋状になった道具です。先端部分が回転しながら配管内を進んでいく仕組みで、通常は手回し式のハンドルが付いています。長さは一般的に1.5m~3m程度で、ホームセンターなどで3000円前後から購入できます。業務用になると電動式のものもありますが、一般家庭での使用には手動式で十分です。

ただし、使い方を誤ると配管を傷つける可能性があるため、特に注意が必要です。異物の引っ掛かりや固形物の詰まりに効果的ですが、初心者は慎重に使用してください。特に塩ビ製の配管では、ワイヤーの先端で内壁を傷つけやすいので、強い力をかけすぎないようご注意ください。

【ワイヤー式トイレクリーナーの選び方】
・長さ3m程度のものを選ぶ(一般家庭用として最適)
・先端が保護されているタイプ
・持ち手が回転するタイプ
・取り回しやすい柔軟性のあるワイヤー

【手順】
1. 便器の水位を下げる
2. ワイヤーを20-30cm程度ずつ慎重に挿入
3. 抵抗を感じたら、その位置で優しく回転させる
4. 詰まりが解消されるまでゆっくり作業を続ける
5. 抜き取る際は慎重にゆっくりと
6. 水を流して効果を確認

【注意】
・勢いよく挿入して配管を傷つけることのないようにしてください
・ワイヤーを奥まで入れすぎると取り出せなくなることがあります
・強引に回転させると便器を傷つけてしまいます
・異物を奥に押し込んでしまわないようにしてください

針金ハンガーでトイレ詰まりを直す方法

ハンガー

針金ハンガーを配管に入れて詰まりの原因を除去します。

専用道具がない緊急時の代用として使えます。ただし配管を傷つけるリスクが高いため、最終手段として考えてください。使用する場合は必ず先端を加工してください。

【手順】
① ハンガーをまっすぐに伸ばす
② 先端を5cm程度、U字型に曲げる
③ 先端をタオルや布で包む
④ 20-30cm程度ずつ慎重に挿入
⑤ 優しく上下させて詰まりを探る
⑥ 抵抗を感じたら慎重に引き抜く

【注意】
・必ず先端を保護して配管を傷つけないようにしてください
・無理な力で押し込まないようにしてください
・曲げた先端が大きすぎると詰まりを悪化させることがあります

市販のパイプ洗浄剤でトイレ詰まりを直す方法

パイプ洗浄剤で詰まりの原因を溶かします。

パイプ洗浄剤は正しく使用すれば効果的ですが、種類を間違えたり使用方法を誤ったりすると非常に危険です。以下の点に特に注意してください。

【注意】
・便器用の専用洗浄剤のみを使用する
・複数の薬剤を混ぜない
・使用後は必ず十分な水で流す
・異物による詰まりには使用しない
・使用時は必ず換気を行う
・手袋とマスクを着用する

【手順】
1. 便器内の水位を下げる(排水口が見える程度まで)
2. 製品の使用説明書をよく読む
3. 手袋とマスクを着用し、窓を開けて換気する
4. 指定量を守って薬剤を注入
5. 説明書記載の時間だけ放置(標準は15-30分程度)
6. 十分な水で2-3回に分けて流す

パイプ洗浄剤は最終手段として考えてください。効果が見られない場合は使用を中止し、私たちプロに相談してください。ただし、月1回程度、予防的に使用する分には問題ありません。また、排水管の材質が不明な場合は使用しないほうがいいでしょう。古い配管では使用は避けたほうがいいです。

トラブルの発生箇所と症状をお伝えください。
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トイレが詰まった時の対処法

トイレ詰まりを
放置すべきではない理由

危険

トイレが詰まってしまった時、「どうしたらいいかわからない」と途方に暮れ、「そのうち自然に直るかもしれない」と淡い期待をしてしまう方も多いのではないでしょうか。

特に夜間や休日などにトイレが詰まってしまった時、業者を呼ぼうにも、すぐに対応してもらえないのでは、と不安になってしまうかもしれません。

しかし、水回りのプロとしてアドバイスさせていただきますと、トイレの詰まりを放置することは思わぬトラブルを招く可能性があるのです。

まず最も懸念されるのは、衛生面での問題です。

トイレが詰まって汚水が逆流すると、床を汚染したり、有害な細菌やウイルスが繁殖しやすい環境となってしまいます。また不快な臭いが発生しますので、ご家族の健康にも影響を及ぼしかねません。特に小さなお子様やご高齢の方がいらっしゃるご家庭では、衛生管理の面で十分な注意が必要です。

また、詰まりを放置すると、配管に過度な負担がかかり、パイプの破損や亀裂の原因となることもあります。建物全体の排水システムにまで影響が及ぶと、当然、修理費用が高額になってしまう場合もあるでしょう。水漏れが起きてしまうと、階下のお部屋にまで被害が及ぶ可能性もあり、そうなると賠償問題にも発展しかねません。

私たちの経験で申し上げますと、トイレの詰まりは時間が経過するほど、解決が難しくなる傾向にあります。詰まりの原因物が配管内で固まってしまったり、さらなる詰まりを引き起こしたりするためです。「様子を見よう」という判断が、結果的に大きな出費につながってしまうケースは、よくあることなのです。

ちょっとした心がけで、快適な生活環境を保つことができます。もしトイレの詰まりでお困りでしたら、どうぞお気軽にご相談ください。24時間体制で対応させていただいておりますので、夜間や休日でもご安心ください。私たちプロの技術と経験で、お客様の生活を快適に保つお手伝いをさせていただきます。

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トイレが詰まった時の対処法

トイレ詰まり解消を
業者に依頼する際のポイント

ポイント

どうしても自力でトイレ詰まりを解消できなさそうだと判断したら、迷わずプロの助けを求めましょう。ここでは、プロの立場から、業者選びのポイントと適切な依頼の仕方について解説します。

トイレ詰まりを業者に依頼すべきか判断する基準

自力での解決を諦めるタイミングは、以下のような場合です。的確な判断で、トラブルの長期化や二次被害を防ぎましょう。

即座にプロに依頼すべきケース

以下のような症状が見られたら、素人判断での作業は危険です。

・複数の排水設備で同時に詰まりが発生
・便器と床の間から水が染み出している
・詰まりと同時に異音がする
・明らかな異物(スマートフォン等)が詰まっている
・排水管の老朽化が疑われる場合

また、自力で対処するのが難しいのは、次のにような場合です。

・複数の解消方法を試しても改善が見られない
・詰まりが解消してもすぐに再発する
・便器に異常な音や振動がある
・排水管からの異臭が続く

信頼できる業者の選び方

良質な業者を見分けるポイントをお伝えします。

見積もり時の対応をチェック

業者に依頼する際には、まず見積を依頼することになります。電話でトイレ詰まりの状況を知らせた際の業者の対応を見てください。

対応が丁寧かどうか、出張見積を提案してくれるかどうか、どんな作業を行うのか、また料金について明確な説明をしてくれるかということで、ある程度業者の良し悪しを判断することができるでしょう。また、場合によっては追加料金がかかる可能性についても事前説明してくれるかということも判断材料になります。

注意すべき悪徳業者は、異常に安い料金を提示することが特徴です。また見積を提出せずにすぐに作業を開始すべきだと主張したり、「現場を見ないとなんともいえない」などといって、電話では具体的な料金を言わなかったりします。「今だけ特別」などの押し付けがましい営業的な態度をとることもあります。

修理費用の目安

私たち水コネクトの場合の料金は下記のようになっています。

基本料 作業料金 材料費 合計
4,000円 4,000円〜
便器のとりはずしを含む場合14,000円~
なし 8,000円~
便器の取り外しを含む場合18,000円~

業者が提示した料金が適正かどうかの判断ポイント

信頼できる業者は、見積もりの段階で料金の内訳を明確に示してくれます。

たとえば出張費、基本作業費、そして追加作業が必要な場合の費用が、それぞれ明確に分けて提示されるはずです。また、使用する道具や部品の内訳、想定される作業時間、さらには作業後の保証内容についても、具体的な説明があります。

私たちプロの経験上、トラブルの多くは見積もりの確認が不十分なことから発生します。口頭での料金説明だけを信じてしまったり、追加料金の可能性を確認し忘れたりすることで、予想以上の請求額に驚くことになりかねません。見積もりの際は、必ず詳細を書面で確認することをお勧めします。

スムーズにトイレ詰まりを解消してもらうために

修理をスムーズに進めてもらうために、いくつか事前準備したほうがいいことがあります。

まず最初に業者に連絡する際には、トイレの基本的な情報を正確に伝えられるよう準備してください。たとえばメーカー名や機種名なども伝えたほうがスムーズになります。また、トイレの設置年数や温水洗浄便座の有無なども、作業方法に影響しますので、伝えてください。

詰まりの状況は、できるだけ具体的に伝えてください。いつ頃から詰まるようになったのか、詰まる前にどのような使い方をしていたのか、どのような対処を試みたのかなど、これらの情報は適切な修理方法を選択する上で重要な手がかりとなります。

建物自体についてもきちんと伝えてください。戸建てか集合住宅か、築年数はどのくらいか、過去に同様の修理歴があるかなどの情報は、業者が修理のために知りたい情報です。集合住宅の場合は、管理会社への連絡が必要になることもあります。

修理に来てもらう際には、作業をスムーズに進められるようにトイレ周辺は片付けておきましょう。最低でも1メートル四方の作業スペースが必要ですので、余分な物は事前に移動させておきましょう。ペットなどがいる場合は別室に移動させ、貴重品も作業場所から離しておいてください。作業中は換気が重要なので、窓を開けられるよう準備しておくことをお勧めします。

業者が作業を完了したら、きちんと確認することも重要です。具体的にどのような修理を行ったのかという説明を聞いてください。また、今後トイレを使用するにあたって、何か注意すべき点がないかということも確認してください。

保証に関しても、その内容と期間を必ず確認し、書面で残しておくことをお勧めします。

作業報告書と領収書は必ず受け取り、保管しておきましょう。また、再度トラブルが発生した際のために、緊急時の連絡先も控えておくと安心です。

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トイレ詰まりを防ぐために

トイレつまり

トイレ詰まりの修理は、時として高額な費用が必要になります。そのため、日頃からの適切な使用と予防が重要になってきます。ここでは、水回りのプロフェッショナルとして、効果的な予防法をご紹介します。

日常的な予防策

トイレが詰まらないように予防するなら、大切なことは、適切な使用方法を徹底することです。

特に気をつけるべきは、トイレットペーパーの使用量です。

一度に大量のトイレットペーパーを流すのではなく、適量に分けて流すことを心がけましょう。一般的な目安として、トイレットペーパーは便器の中で広げた時に水面の1/3程度の量に収まるようにすることをお勧めします。

もちろん、日頃のトイレ掃除も詰まりを予防するためには欠かせません。週に一度程度、便器内部を専用のブラシでこすり洗いすれば、尿石の蓄積を防ぎ、水流の低下を予防できます。

特に便器の奥、トラップと呼ばれるS字部分の手前までしっかりと洗浄しましょう。

水の流れが弱くなってきたと感じた場合は、タンク内の水量を調整してください。極端に節水することは逆効果となります。タンク内のフロート(浮き玉)の位置を調整して、適切な水量を確保してください。

日頃のメンテナンスは重要

予防のためのメンテナンスは、大きなトラブルを未然に防いでくれます。

特に築年数の古い建物では、定期的な点検は不可欠です。配管は壁の中にあるので経年劣化しても目に見えませんが、適切な時期にメンテナンスすることで、突然の詰まりを防ぐことができます。

プロとして特に注意をお願いしたいのは、「流せる」と表示されている製品の扱いです。ウェットティッシュや使い捨ておしぼりなど、「トイレに流せる」と表示されている製品は多いのですが、大量に使用すれば、やはり詰まりの原因となってしまいます。これらの製品は極力使用を控えるか、必要最小限の使用にとどめることをお勧めします。

定期メンテナンスの具体的な方法

まず最も基本的なのは、月に1度程度の徹底清掃です。

市販の洗剤を使用する際は、必ず便器用に開発された専用洗剤を選びましょう。排水管用の強力な洗剤は、定期的な使用により配管を傷める可能性があるため避けてください。

清掃の際は、便器の見える部分だけでなく、便器と床の接合部分もしっかりとチェックします。この部分から水が染み出していたり、異臭がしたりする場合は、パッキンの劣化や配管の問題が疑われます。早めに専門家に相談することで、大きなトラブルを防ぐことができます。

年に1回程度は、便器の水流の確認を行うことをお勧めします。トイレットペーパーを2、3枚流し、その流れ方を観察してください。スムーズに流れない、渦を巻かない、流れるまでに時間がかかるなどの症状が見られた場合は、詰まりの予兆かもしれません。

築10年以上が経過している建物では、排水管の内部に徐々に汚れが付着し、管の内径が細くなっていることがありますので、3~5年に1度程度、業者による高圧洗浄を行ってもらうことで、経年劣化による詰まりを予防できます。費用は2~3万円程度かかりますが、突発的な詰まりによる緊急修理と比べれば経済的と言えるでしょう。

日頃のチェックポイント

日頃から、トイレを流した際の音の変化には注意を払うことをお勧めします。

まずす。通常と異なる音がする場合は、排水経路のどこかに問題が発生している可能性があります。また、便器周りの床に湿り気を感じたり、異臭を感じたりした場合も、配管に何らかの問題が発生している証拠です。

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【まとめ】トイレと詰まらせても
慌てるのはNG

水コネクト

ほとんどのトイレの詰まりは、日頃から適切な使い方をしており、定期的なメンテナンスを行っていれば、を防ぐことができます。

万一、トイレが詰まってしまった場合は、本記事で解説した対処法を参考に、落ち着いて対応してください。

無理な対処は状況を悪化させる可能性があります。自力での対処に不安を感じた場合は、早めに私たちプロフェッショナルに相談することをお勧めします。

詰まり予防のために重要なのは、家族全員で予防意識を共有することです。

特に小さなお子様やご高齢の方がいるご家庭では、トイレに流してはいけないものについて、定期的に確認し合うことが大切です。おもちゃや異物の投入はもちろんのこと、一度に大量のトイレットペーパーを使用しないことなど、基本的なルールを家族で共有しましょう。

トイレは毎日使う大切な設備です。日頃からの適切な管理と、異常を感じた際の早めの対応で、快適なトイレライフを維持していきましょう。

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