水道工事会社｜水コネクト
マンションのトイレつまり
完全解決ガイド

私たちがマンションでのトイレつまり修理に駆けつけると、ほとんどの場合、原因は典型的なものです。一戸建てとは違った、マンション特有の要因を知ることで、より効果的な対処が可能になります。

トイレットペーパーの過剰使用や異物の流入

「原因の7割はこれ」と言っても過言ではないのが、「トイレットペーパーの使いすぎ」です。マンションでは配管が複雑に曲がっていることが多く、一度にたくさんのペーパーを流すと途中で引っかかりやすくなります。古いマンションだと配管が細めで、なおさら詰まりやすいんですよ。

それから意外と多いのが、「誤って流してしまったもの」による詰まり。先日も、お子さんのおもちゃの車が原因でトイレがつまったお宅に伺いました。

他にも、ウェットティッシュ（「流せる」と書いてあっても危険です！）、厚手のキッチンペーパー、そして信じられないかもしれませんが、携帯電話まで……。

マンションの複雑な配管では、こうした異物が一度引っかかると、自然に流れることはまずありません。

配管の老朽化や構造的な問題

築20年を超えるマンションで多いのが、配管自体の老朽化です。

以前、30年選手のマンションで対応したことがありますが、排水管内部に長年の汚れがこびりつき、内径が半分近くまで狭くなっていました。ちょっとしたものでもつまりやすい状態だったんです。

また、意外と知られていないのが「配管の勾配不足」という問題。本来、排水管は適度な角度で傾斜がついていなければなりませんが、施工時の問題で勾配が足りていないケースがあります。こうなると、水の流れが弱く、少量の異物でもつまりの原因になってしまうんですね。

共用部分の配管詰まりによる影響

マンションならではの厄介な問題が、これです。専有部だけでなく、共用部分の立て管（スタック管）や横引き管でトラブルが発生することがあるんです。

たとえば6階のトイレつまりが原因で、なんと4階と2階の住戸のトイレにも影響が出てしまいます。地下の共用排水管に問題があり、1階全戸のトイレが使えなくなるという事態も珍しくありません。このような場合、個人での対処には限界があるので、速やかに管理会社に連絡するのがベストです。

「業者を呼ぶほどではないかも…」と思ったら、まずは自分で対処してみましょう。ただし、マンションでは無理な作業は厳禁です。配管を傷めると、下の階への水漏れなど思わぬトラブルを引き起こすこともあるからです。安全に試せる対処法をご紹介します。

ぬるま湯や中性洗剤を使用した方法

軽いつまりなら、意外と簡単に解消できます。

まずはぬるま湯（熱湯ではなく40℃前後）をバケツに用意し、一気にトイレボウルへ。水の重みと適度な温度で、トイレットペーパーによる軽度の詰まりなら解消することがあります。

よく熱湯を使って便器にヒビを入れてしまう人がいるのですが、 熱湯は陶器や配管に負担をかけるので絶対NGです。

家にある台所用中性洗剤も試す価値あり。洗剤を数滴トイレボウルに垂らし、30分ほど放置してからぬるま湯を流すと、詰まりの原因となっている汚れを分解してくれます。

ただ正直なところ、マンションのトイレつまりは、これらの方法では改善しないケースも多いです。
特にトイレットペーパー以外の異物による詰まりには、ほとんど効果がないかもしれません。

ラバーカップや真空式パイプクリーナーの使用手順

「すっぽん」の愛称で知られるラバーカップは、家庭の必需品と言っても過言ではありません。使い方は簡単です。

1. トイレボウルの水が少なければ、半分くらいまで水を足します
2. ラバーカップ（スッポン）を排水口にゆっくりと押し込みぴったりと密着させます
3. ラバーカップ（スッポン）を力強く引っ張ります
4. 5～6回繰り返してから水を流し、改善したか確認します

最近のホームセンターでは、もう少し本格的な「真空式パイプクリーナー」も売られています。押し引きするタイプで、ラバーカップより強力です。値段は2,000～3,000円程度。

でも、使うときは要注意です。マンションでは、無理な力をかけると排水管の接続部が緩み、下階への水漏れを起こすリスクも。説明書をよく読んで、適切に使いましょう。

トイレつまり対処の注意点

マンションでのトイレつまり対処で、絶対にやってはいけないことがあります。

まず、冒頭でも触れましたが「熱湯を流す」という方法。便器のヒビや配管変形の原因になります。とくに最近のマンションは樹脂製の配管も多く、熱に弱いんです。

次に、市販の強力な薬剤系洗浄剤も注意が必要です。これらは配管を腐食させる可能性があり、マンションの複雑な配管システムでは予期せぬトラブルを招くことも。

さらに、ワイヤーブラシやハンガーを曲げて作った道具で無理に詰まりを突く方法も危険です。配管を傷つけたり、詰まりをさらに奥へ押し込んだりするリスクがあります。あるお客様は、自分で針金を使って詰まりを取ろうとして、針金まで詰まらせてしまいました。

「自分じゃどうにもならない…」そんなとき、頼りになるのが私たち専門業者。でも、ネットで「トイレつまり修理」と検索すると、何十社もヒットして迷ってしまいますよね。特にマンションの場合は、建物の特性を理解した業者選びが大切です。失敗しない業者選びのポイントをお教えします。

水道局指定工事店の選び方と確認方法

トイレつまりの修理を依頼するなら、「水道局指定工事店」を選ぶのが鉄則。これは地域の水道局が認定した信頼できる業者のことです。技術力はもちろん、トラブル時の対応力も担保されています。「どうやって見分けるの？」という声が聞こえてきそうですが、確認方法は簡単です。

1. 業者のホームページを見て「水道局指定工事店」の表記があるか
2. 電話で直接「水道局指定工事店ですか？」と質問する
3. お住まいの地域の水道局ホームページで公開されている一覧をチェック

私たち水コネクトも水道局指定工事店として、数多くのマンションでのトイレつまり修理に対応しています。「マンション経験が豊富か」も重要なポイント。先日も「頼んだ業者がマンション用の機材を持っていなくて、結局対応してもらえなかった」というお客様からご依頼をいただきました。

見積もりの取得と費用相場の理解

「修理費用はいくらかかるの？」というのが多くのお客様が気にされる点です。

私たちのトイレつまり修理の料金は下記の通りです。

トイレのつまり除去

基本料金：4,000円
作業料金：4,000円～
材料費：なし
合計：8,000円～

便器の取り外しを含むつまり除去

基本料金：4,000円
作業料金：14,000円～
材料費：なし
合計：18,000円～

業者から見積もりを取るときのコツは、「基本料金、出張費、作業費、部品代は別々にいくら？」と細かく尋ねること。「トータルでいくら」だけだと、後から追加料金を請求されるリスクもあります。

悪徳業者を避けるためのチェックポイント

残念ながら、トイレつまり修理には悪質な業者も存在します。こんな業者には要注意です。

・「3,000円～」など、極端に安い料金を掲げているのに、実際は高額請求
・「見積もりは現場でないと」とあいまいな説明しかしない
・作業前に詳しい料金体系を示さない
・会社名や住所がはっきりしない、深夜しか電話に出ない
・「今すぐ決めないと料金が上がる」と即決を迫る

特にマンションで多いのが「共用部分の配管が劣化しているから全面交換が必要」などと不安をあおり、必要以上の工事を勧められるケース。そんなときは「一度管理会社に相談します」と言って、いったん作業をストップしてもらいましょう。

先日も「20万円の工事を勧められた」というお客様からSOSの電話があり、駆けつけたところ、実際には簡単な高圧洗浄で解決できる問題でした。

マンションならではの悩みが「管理会社や他の住人との関係」ですよね。「迷惑かけたくない」「トラブルに発展したら…」そんな不安を抱える方も多いはず。トイレつまりが起きたとき、周囲とどう協力して解決すべきか、実例を交えてお伝えします。

共用部分の問題が疑われる場合は

「これは自分の住戸だけの問題？それとも建物全体の問題？」と判断に迷うこともあるでしょう。以下のような状況なら、共用部分に問題がある可能性が高いので、すぐに管理会社に連絡してください。

・トイレだけでなく、お風呂やキッチンの排水も同時に流れが悪い
・同じ階や上下階の住戸でも同様の問題が発生している
・水を流すと別の排水口から逆流する現象がある
・マンション全体の排水管から異臭がする

管理会社へ連絡するときのポイントは、「いつから」「どんな症状か」「自分で試した対処法」を整理して伝えること。曖昧に説明すると「様子を見てください」で終わってしまうこともあります。

ある管理組合の理事長さんから聞いた話では、共用部分の配管トラブルは修繕積立金から費用が出されるケースが多いそうです。なので、勝手に業者を手配せず、まずは管理会社に相談するのが正解です。マンションの管理規約によって対応が異なりますから、日頃から規約の内容を確認しておくと安心ですね。

他の住人への影響を最小限に抑えるために

トイレつまりの修理作業中は、騒音が出たり水を止めたりすることも。周囲への配慮を忘れないようにしましょう。

・高圧洗浄など音が出る作業は、生活音が気にならない時間帯（平日の日中など）に
・作業中に水を止める場合は、管理会社を通じて事前に周辺住戸に伝えてもらう
・共用部分での作業なら、管理会社の立ち会いをお願いする
・作業後は廊下などの共用部分を汚さないよう、きちんと清掃する

以前、あるマンションで深夜に高圧洗浄機を使った作業をしたところ、「うるさい」とクレームが入った例がありました。「緊急だから」と言っても、時間帯によっては他の住人の迷惑になることを忘れないでください。

また、上階からの異物流入が原因でトイレつまりが発生した場合も、直接トラブルになる前に、管理会社を通して対応するのがベスト。一度こじれた近隣関係を修復するのは大変ですからね。

「またつまったらどうしよう…」という不安を解消するには、日頃からの予防策が大切です。マンションでは、あなたの住戸のトイレつまりが他の住戸に影響することもあるため、予防することで良好な近隣関係が維持されると思いましょう。

トイレットペーパーの適切な使用量

つまりの主犯格は、やはりトイレットペーパーの使いすぎ。マンションの排水管は、冒頭にも書いた通り、一戸建てより複雑で、少量でも詰まりやすい傾向があります。

「適量ってどれくらい？」という疑問にお答えすると、一度に流すなら、トイレットペーパーをたたんで親指の第一関節くらいの厚さまでにするのが目安です。「それじゃ足りない！」という場合は、数回に分けて流すようにしましょう。

また、マンションで特に気をつけたいのが、トイレの種類による違い。最近の節水型トイレは、水の使用量が従来の半分以下になっています。水量が少ないぶん、同じ量のペーパーでも詰まりやすくなるんです。「うちのトイレ、水が少ないな」と感じる方は、より少量のペーパー使用を心がけてください。

異物を流さない家庭内ルール

トイレに流していいのは「トイレットペーパーと排泄物のみ」これが鉄則です。それ以外のものを流すと、いずれ詰まりの原因になります。

特に次のものは絶対NGです。

・ウェットティッシュ（「流せる」と書いてあっても実は危険！）
・ティッシュペーパー（水に溶けにくい）
・おむつや生理用品
・綿棒や歯ブラシなどの小物
・髪の毛の塊
・食べ物やオイル類

子どもがいるご家庭は特に注意が必要。好奇心からおもちゃを流してしまうケースがよくあります。小さなお子さんがいる家庭では、トイレの蓋を閉めておく習慣をつけたり、チャイルドロックを設置したりするといいですよ。

定期的な配管点検とメンテナンスを

目に見えない配管内部は、日々の使用で少しずつ汚れが蓄積していきます。

家庭でできる簡単なケアには次のようなものがあります。

・3～6か月に一度、重曹とお酢を使った自然洗浄（重曹をトイレボウルに振りかけ、その後お酢を回しかけて数時間放置）
・市販の酵素系パイプクリーナーの定期使用
・年に一度の専門業者による高圧洗浄

これらの予防策は、特に築年数が経ったマンションでは効果的です。「うちのマンション、もう20年以上経っているから」という方は、予防的なメンテナンスを積極的に検討してみてください。